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Posted by ミリタリーブログ at

2012年06月08日

セラコート入荷とテスト



先週セラコートが届き、色々と試し始めています。
KGガンコート、デュラコートに引き続き米国3大ミルスペック塗料の一つです。
セラコートにはセラミックを混入させ強度を計っています。なので少し梨地な表面になりますが、程よい梨地で逆に少し高級感も得られます。高級感と言えばこのセラコート、ガンコートやデュラコートより倍近く高い値段で販売されています...ですが弊社は「本場アメリカより安価」な作業で知られ、仕入れ、加工法で工夫し、他のミルスペック塗料より若干高めですが、逆に通常では考えにくい位安価に設定にしていますのでご安心下さい。(ちなみにレーザー加工は台湾、香港より安価です!)
セラコートは現在米国陸軍が採用しており、民間ではLWRCなど製品に塗装されています。科学実験ではガンコートやデュラコートよりも強いと宣伝しておりますが、如何な物でしょうか?
弊社で強度テストを行った所、焼き付けた状態が一番強度が増した様です。直角の角は一番塗膜が薄くなりがちで、そこは良く剥がれる所でもありますが、セラコートでは他の塗料より剥がれにくく、テストでは剥がれませんでした。ガンコートよりも塗面は柔らかい感じで、アルミ板にステンレス製の鍵などで叩いてもデュラコートの様にアルミ生地と一緒に凹み柔軟性を示しています。一方膜厚はデュラコートよりも少し薄くても頑丈です。弊社で3大ミルスペックの比較をしてみました。

強度:(余り変わりませんが、一応この順の強度です)
1)セラコート
2)デュラコート
3)KGガンコート

強度達成の膜厚 (薄い順から)
1)KGガンコート
2)セラコート
3)デュラコート

摩耗度(こすれ、掠れ傷のできにくい順から)
全ミルスペック塗料は同等くらいです。

固さ (固い順から)
1)KGガンコート
2)セラコート
3)デュラコート

扱い易さ
1)KGガンコート
2)デュラコート
3)セラコート

柔軟性 (生地と凹み易い方から)
1)デュラコート
2)セラコート
3)KGガンコート

金属の塗装
全ミルスペック塗料

プラスチックの塗装
1)デュラコート
2)セラコート
3)KGガンコート(ABSやプラスチック樹脂は無理です。ヘビーウェイトには使用できます。)

調合
1)KGガンコート (可能)
2)デュラコート  (可能)
3)セラコート   (可能ですが、良い結果だすのは結構難しい)

硬化剤
1)デュラコート(必要)
2)セラコート (必要)
3)KGガンコート (不要)

原料価格 (安価な方から)
1)KGガンコート
2)デュラコート
3)セラコート

加工価格(安価な方から)
1)デュラコート(常温乾燥ー硬化剤必須)
2)KGガンコート(焼き入れ必須ー硬化剤不要)
3)セラコート (焼き入れ推奨ー硬化剤必須)

毒性(全塗料はVOC対策が必須となります)*
1)KGガンコート(本来有機溶剤取り扱いの国家試験や技能講習が必須。下水道局、環境省登録手続きなども必要となります。)
2)セラコート(KGガンコートと同じく環境対策が必要、有機溶剤作業主任者技能講習は必須)
3)デュラコート (VOC対策が必要、有機溶剤管理者技能講習)
*弊社工場では毒物劇物の国家試験、有機溶剤技能講習など受けており、下水道処理、VOC処理、粉塵処理の対応が整っている工場ですのでご安心下さい。

それでは画像サンプルをご堪能下さい。
サンプルはグラファイト・ブラック色を使用しています。

まずは実物ライフルのバレル。



射撃場でのテストも良好で、オーナーさんも大変満足頂けました。

次はプライム製のシグP226.











ミルスペック塗装のお問い合わせはこちらからお願い致します。
  

Posted by suzutomo at 08:00セラコート

2012年06月07日

VFC MP5SDのリアル化企画

おはようございます。
6月に入りまだ清々しい朝なのですが、弊社の塗装場では釜がフル活動している毎日で、真夏の様に熱い日々を過ごしております。皆様も夏バテなどお体にをお気をつけ下さい。

さて、今回はVFC MP5SDのリアル化企画を紹介致します。
VFCが製作されたMP5SDの作りは良くできていると思っていますが...
外装はHK社モットーの"NO COMPROMISE"、「妥協無し」とまでは到達しておりませんので、この企画を始めました。

まずはレシーバーにあるシリアル番号。本品にはシリアル番号らしき物に6mm BBとレーザー刻印を打ってあります。ここが萎えるポイントの一つでした。そこで...

刻印を削り落とし、


HK社MP5マニュアル通りに製品番号、シリアル番号、火薬適合検査合格証、製造年機(これは80年モデルにしました)、検査機関に変えています。数字書体もマニュアル通りにドイツ工業規格書体を使用。これを


弊社の技法で打刻に見せかけ、KGガンコート鈴友特別調合のSDブラックで塗装をしました。
ここまでは始まり。そしてここからが「妥協無し」の追求。

その第一歩が

右マグウェルの製造表記。80年モデルなので「西ドイツ製」になっております。ベルリンの壁が落ちた年は89年ですが、ドイツ統合年は90年の10月で、それまでの製品は西ドイツ製なのです。続いて...


シュラウドの間から見えるのはサプレッサーにある刻印。シールズ隊員の中ではハンドガードを付けず、代わりに下の所へレールを針金で止め、フォアグリップを装着している画像もありますね。その時この刻印が見えるのがまた格別な気分になります。


サプレッサーを取り外した状態。これで終わり?ではなく、まだ重要な部分が...それはハンドガード。
本来なら固いゴムで鋳造されているのですが、玩具にそこまで膨大な初期投資はせず、プラスチック樹脂の素材を選んで"COMPROMISE"した様です。なので...


ゴム塗料を独自調合して塗装掛けし、見た目、肌触りも納得の品になりました。

出来上がったSDです:



これで何とか"NO COMPROMISE"に少しでも近づいたでしょうか。

お問い合わせはこちらから




  

Posted by suzutomo at 07:30刻印(レーザー、機械)